「“置かれた場所”で、もがいてみる。そこからがスタート」

業務内容
■ワークライフバランス向上委員会事業
■人育ち・キャリアを育む事業
■講習・研修・ファシリテーション・執筆
■各種行政・自治体との連携事業
■情報提供 

社URL:
http://www.worcolla.com/

起業しようと思った理由、きっかけ

そもそもは、起業を志していたわけではありませんでした。
学生時代は「将来は専業主婦」と考えていて、決して職業観は高くありませんでした。

現在の起業につながった転機は3つありました。
1つ目は、旅行会社の営業として約8年勤務するさなかの「結婚」です。自分だけの時間を考えればよかったこれまでとは環境が変わり、先のキャリアが見えなくなり退職をしました。
2つ目は、転職後に子どもを授かり、仕事と子育ての両立に「不」を抱えたことです。不安、不満、不足・・・。
3つ目は、転職後、中小企業の経営サポーターとして企業訪問をする中で、企業の課題が「人の問題」に行きつく現状を見たことからです。

これまでの働き方、働かせ方では経営がうまくいかないと感じました。これらの経験が線としてつながり、自分の悩みを解消したいという動機から、現在の前身となる「ワークライフバランス向上委員会」という地域活動を2007年に始めたことが、起業につながりました。

起業して良かったこと

自分自身の成長です。より一層、「他責」から「自責」に変わりました。

学生時代もそうでしたが、社会人経験が浅い頃は「会社が」「世の中が」「親が」等、何か壁にぶつかると自分以外の人や環境に理由を見つける傾向がありました。

起業は、良い意味でもそうでない意味でも、自分で判断し、やらなければいけません。計画作成、広報、集客、実施(販売)、クロージング。うまくいけば、自己肯定感もあがりますが、うまくいかなければ「何がまずかったのだろう」と嫌でも自分に向き合います。

起業で「自分の弱み」が多く見えるからこそ、他者を頼る機会も増え、結果的に「感謝」する機会も増えていきます。自分が成長すれば、かかわる方々も変化し、仲間も増えていきます。目に見えることよりも、目に見えないことこそに「本質」があるということも、肌で感じられるようになりました。

現在の課題

同じココロザシを持つ仲間(スタッフ)が増えたことは、起業をしてよかったことの一つでもありますが、仲間を、その家族を幸せにするという責任もあります。
事業を成長させることとともに、自分を成長させなければと焦る気持ちもあります。

また、個人的には娘の思春期問題、親の高齢化問題と、割かなければいけない時間をどうコントロールするかという時間管理の問題は永遠のテーマです(笑)

ご自身のワークライフバランスについて

ワークライフバランスは、ずっと手探りです。
仕事の変化、家族の変化に伴い時間の優先順位は変化していくので、「これが正解」はないと思っています。子どもがまだお世話が必要だった幼児の頃と、視野も行動範囲も広がっている現在の小学生では、手をかける時間は減りましたが、心を向ける時間は必要になってきました。
また、夫婦関係も身近だからこそ、ついコミュニケーションを端折りがちですが、より「努力して」コミュニケーションをとる工夫をしなければいけないと感じています。

自分自身のワークライフバランスを磨くために、似たような価値観の人たちとだけかかわるのではなく、多様な価値観に触れるようにしたり、自分に向き合う時間を持つようにしたり(マインドフルネス)、他者の良いところを見つける訓練のために、子どもを必ず1日1回は褒めるようにしたり(2年くらい続けています)と、ワークライフバランスを推進する組織として(笑)実践者でいることを心がけています。

何かをはじめたい女性へメッセージ

これから何かを始めるなかで、いかに相談できる人を見つけるかが大切だと思います。
それは自分の弱い部分を知っているということでもあります。

自信があってなんでもできる人が「生きる力がある・強い」のではなくて、
自分の弱さを知ったうえで、その点を周りの人にカバーしてもらうことができる人が、本当に「生きる力がある・強い」人だと思っています。
社会においてのしなやかな強さを持つことは、これからの子どもたちにとっても大切なので、まずは大人の私たちがそのモデルとなっていきたいですね。